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若い星のまわりに見える赤ちゃん惑星の足あと
14 June 2016

人間の赤ちゃんが、お母さんのおなかの中で大きくなるのに9か月かかります。もっと大きいゾウの赤ちゃんは22か月かかりますが、では、惑星(わくせい)が大きくなるのに、どのくらいの時間がかかるのでしょうか。実は私たちが思っていたより、ずっと短いことがわかったのです。

これまで、惑星ができるのに数千万年かかると考えてられていました。しかし、生まれてからたった100万年しかたっていない赤ちゃん星のまわりで、なんと、大きくなりつつある赤ちゃん惑星が見つかったのです!

上の写真には、若い星のまわりに「原始惑星系円盤(げんしわくせいけいえんばん)」とよばれる、宇宙のガスとチリでできた円盤がうつっています。このような円盤は若い星のまわりでよく見られますが、太陽系にあるような惑星や月をつくる材料が全部はいっています。

2014年に科学者は、ある若い星のまわりにある円盤に、2つの「みぞ(溝)」があることを発見しました。上の写真では、みぞがある場所をとぎれた点々で表しています。

見つかった時は、なぜこのようなみぞができているのか、誰もわかりませんでした。赤ちゃん惑星がいる可能性がいちばん高いと考える人もいました。若い惑星はガスやチリをひきよせながら大きくなり、円盤の中で惑星の通り道に沿ってみぞを作るからです。

しかしほかの多くの人々は、この星のまわりで惑星ができるには、まだ若すぎると考えました。このなぞの答えを見つけるには、もっとたくさんのデータが必要でした。

そのためこの2年間、科学者はこの星と円盤のくわしい写真を集め続けてきました。多くの人々が驚いたことに、このみぞは赤ちゃん惑星の足あとだとわかったのです!

しかし、このわくわくする答えから新しいなぞが生まれました。この惑星は、どうやってこんな短い時間でできたのでしょう?答えをさがすために、この星をもっとちゃんと見ないといけませんね!

国立天文台による日本語サイトあり

知っ得ダネ

中心の星からひとつ目のみぞまでは、太陽と冥王星(めいおうせい)の距離にあたります。ふたつ目のみぞは、その2倍遠くにあります!

この記事は、日本の国立天文台とアルマ望遠鏡からの報道発表によっています。

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